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INTERVIEW インタビュー
Tommy Guerrero & Ray Barbee インタビュー
Tommy Guerrero(以下TG):
このプロジェクトの名前を考えてたんだ。
Ray Barbee(以下RB):
そうだね、名前だね。
TG: やっぱりBLACK CUP PROJECTみたいな感じかなあと。BLACK CUPとかASH BOWLみたいな、微妙な意味が込められてる言葉がいいんじゃないかな。あくまでもこれはプロジェクトで、バンドではないし。
RB: そうだね。まあ、人には聞かれるだけどね、「バンドじゃないの?」って。そうだ、デモがラップトップに入ってるから、後でCDに焼いて渡すよ。あるの全部だと膨大だから、ちょっと整理しないといけないんだけど。ずっとやろうと思ってたんだけどね。でももう明日帰るから。
TG: 明日のフライトなんだ。
RB: まあ、聴いてみて。チャックがドラム叩いてる曲も何曲かあるから。
TG: ギターは自分で弾いてる?
RB: いや、デモは大体プログラミングだね。
TG: ビートも?ドラムとかパーカッションは全部チャック?
RB: この段階ではそれも大体プログラミング。チャックのパーカッションは、セッションしてみないとどうなるかわからないし、一番大事なパートだと思ってるから、実際にセッションしながら作っていこうと思って。
TG: そうだね。
RB: セッションのたびに、インスピレーションが凄いんだよね。うちに帰ったあとに、ミックスしてるともう収拾つかなくなる感じだね。いいことなんだけどさ。
TG: へぇー。彼のパーカッションはすごいよね。いつもそう思う。
RB: 次のセッションは12月ぐらいにはやろうと思ってる。自分ひとりでやってるのとは違うことだけど、それがいいんだろうな。
TG: いや、いいよ。すごくいいと思う。色んな要素が混ざるから。
RB: 最近ギター弾いてないんだ。ベースもやってみようかな、なんて。
TG: ドラムもできるといいよ。楽器のパート日替わりでいけるよ。
RB: そうだね(笑)。じゃあ、インタビュー始めましょうか。
--- 6曲のシングルは、今スラップマガジンのウェブサイトからダウンロードできるようになっていますが、このプロジェクトを始めたきっかけは何だったんですか?
RB: スラップマガジンのジョーブルースがアイディアをまとめたんだ。ナショナルジオグラフィックで、シカゴからニューオーリンズあたりのブルースのアーティストの特集をしてる記事を読んで、旅をしながら色んなアーティストと音楽を作っていくって面白そうだねって、俺とトミーとティムとで話してて。旅をしながら音楽を作っていって、雑誌の記事から触発された音楽ってどんなのができるんだろうねって。
TG: 雑誌の記事からできた音楽なんてあんまりないよな。
RB: そうだね(笑)。
TG: 旅の途中にもうすでに4曲できて、発表できる方法はないかなって話してたんだ。それでこの企画を実現できることになって、2曲新たに作ったから、その2曲は完成度が高いんだけど、最初の4曲は本当にリラックスして旅の途中で作った感じに聴こえると思うよ。
--- 曲は実際誰が作ったんですか?
TG: 2曲はダグ・シャノンっていう友達の曲で、すばらしいドラムとパーカッションを入れてくれた、ちょっとアフロパンクっぽいスタイルで、他の4曲は、俺たちで作ったんだっけ。EPにはもう少し曲を足すつもりでいるんだ。だからEPは6曲から、短い曲も8曲ぐらいになるつもり。
--- 旅は実際いつ行ったんですか?
RB: 2003年だっけ?
TG: もっと前のような木もするけど、確か2003年だったと思う。
RB: 2年半も経ったのか。あれから。でも軽く3年は経っててもおかしくないぐ らい前のことみたいな気がするよ。
--- タイトルにはどんな意味があるんですか?
RB: 旅の雰囲気を表すようにつけたんだ。
TG: あんまり意味はないよね?
RB: 雰囲気だね。
TG: プロジェクトのタイトルも考えるし、アルバムもタイトルを変えるかもしれない。今考えてるところでね。
--- この6曲はどうやって制作したんですか?
TG: それぞれが曲を書いたんだ。ダグが持ってきた曲があって、レイはまた違った感じの曲を持ってきて作った。あと、3曲は安いキーボードを買って、楽器の音をキーボードでサンプリングしながら作ったんだ。
RB: 一番楽しかった楽器は、ディレイペダルだったね。ホテルの部屋で、キーボードをディレイペダルに繋いで、サンプリングした音を加工したりして。
TG: マットがそこで生演奏を入れてきたりして、いきなりジャムセッションになって、各自色んなパートを次々入れてって出来上がっていった感じかな。インプロでできていった曲だね。
RB: ダグの曲は、実際あんまり時間がなかったからちゃんとセッションする時間も決めて、事前に打ち合わせして、ってちゃんとやったけどね。あれはシカゴだったよな。
TG: 今はどこにいるか知らないけど、シカゴだったよ。
RB: Rained Outって曲は、大雨の日に作ったんだよな。あの日はひどい雨だったから。
TG: ニューオーリンズのスタジオでレコーディングした曲もあったよね。
RB: あの曲はやっぱりニューオーリンズの思い出があって、エディットしてる時にちょうどハリケーンのカトリーナでひどいことになってしまっていたから、みんな頑張って欲しいって願いを込めながらエディットしたよ。
--- アレンジはどうやってしたんですか?
RB: 俺の作った一曲だけはアレンジしたけど、そのほかはもうその場で全部作っていったよね。アレンジって言ってもプログレッションを考えていっただけだけど。トミーがベースラインから始めて、そこにマットがキーボードでメロディーを付けて。
TG: 基本だけ作って後は本当にその場で積み上げて行った感じだね。インスピレーションがたくさんあったから。でもEPにするときは少し短くしたりエディットする曲はあると思うよ。
--- 新たに作る曲はどんな感じになりそうですか?
RB: うーん。マットと2週間前ぐらいに2曲作ってきたんだけど、そのうちの1曲は使えそうな感じがするんだけどな。リフを弾いてるときは、このプロジェクトを始めてから今までの間にも、世界中で色んな哀しい出来事がたくさ起こってしまったけど、みんなに希望を与えられるような願いを込めてみたかもしれない。それがコンセプトって言えばコンセプトかもね。
TG: このプロジェクト自体、コンセプトと言うよりもその場の雰囲気をそのまま表現して、それぞれの気分のままに作り上げていくことだからね。
RB: スケートボードとよく似てるよね。その場の気分って言う意味では。次に何が起こるかわからない感じがね。音楽でもそういう体験ができるっていいよね。ただ、「音楽やろうぜ」って言って、集まって、その場でいろんなことが起きていく感じ。
TG: ジャンルとかは考えずに、とにかくそこにみんながいるときの雰囲気で作るって言うのがこのプロジェクトのコンセプトだね。ちゃんと形になってる曲も数曲あって、あとはちょっとリラックスした、とにかくみんながやりたいことやってる曲も入ってて、っていう感じかな。
--- アートワークはどんな感じで考えていますか?
TG: いい質問です! 考えていた人がちょうど海外に行ってるらしくて頼めなくなっちゃったから、たぶん俺がやって、リリースには間に合わせると思う。それもそのまま日本でも使ってもいいけど、もしかしたら違うアイディアが出てくるかもしれないけどね。
Interveiw by Masahiro Sugimoto

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