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INTERVIEW インタビュー
Interview with Bez
--- ショーンとドミノっていう人とのコラボレーションのレコードを作り終えたっていう話をきいたんだけど。どんなレコードになりそうなの?
Bez (B):
ドミノっていうのは人じゃなくてバンドの名前。ドミノボーンズっていうんだ。
--- どんなレコードになりそうなの?
B: インディーズのマンチェスターっぽい、インディダンス、マンチェスターダブ的なもの。
--- ダブも入っているの?
B: ダブ処理されたミックスが入ってる。今持ってれば聴かせてやれんのにな。
--- 歌っているの?
B: 歌ってはいないよ、ただ、マンチェスタースタイルで自分を表現してるだけ。
--- どういう風に?MCみたいなスタイルとか?
B: MCとかラップが少し。でもほとんどは単純に自分を表現してるだけ。ショーンも少しやってる。でも奴は俺ほどはうまくないけどな。ハハ。
--- レコードでは他にも何かやってるの?
B: いや、プロデューサーとして参加してるだけ。
--- で、どこでレコーディングしたの?
B: 家で。今日のテクノロジーを使えば、家でお金を一銭もかけずにレコーディングすることができるんだ。機材さえあれば、どこでもレコーディングできるんだ。
--- ショーンがDJしているときにクラブで君を見たけど、今ショーンと一緒にショウをやってるの?君にとってダンスって何?
B: 女の子に囲まれて、ホントに楽しい時間だね。
--- 一生の仕事
B: ああ、一生の仕事で、みんなの顔にいい笑顔をもたらす。
--- ショーンと一緒にDJしたことはあるの?
B: ああ、Turnmillsで一緒にやったりしているよ。それと、このマンチェスター=ニューヨークのやつでね、あの人何て名前だっけ?
--- アーサー・ベイカー?
B: そう、アーサー・ベイカーがもうすぐ来るんだ。
--- アーサー・ベイカーって今耳が聴こえないんじゃなかったっけ? じゃあ、ショーンについて話して。
B: ああ、、何て言ったらいいんだろう。あいつは俺のベストのものをいつも盗むんだ。ヘヘヘ。
--- もっとショーンについて話したい?
B: あと、奴は太ってる。
--- セントラル・ステーションについて少し聞かせてよ。
B: ああ、セントラル・ステーションは、、なんつーか、アンディ・ウォーホールタイプのポップアートをやってるよな。
--- どのくらい前から彼らを知ってるの?
B: ずーーっと前からだよ、若いときから。
--- 彼らは、君が彼らのオリジナルプリントを1枚盗んだって言ってるけど。
B: ああ、フェニックスから戻ってきたオリジナルだったな、当時奴らは300ポンドくらいでオリジナルプリントを売ってたんだ。確かに俺は1枚持って行ったけど、ただ、奴らが返してほしいって言えばいつでも返すさ。
--- つまり、ローンみたいなものってこと?
B: まあね。
--- 今後のレコーディングやライブなどの活動予定を教えて。
B: もうすぐライブをやろうと思ってるんだ。多分ね。ショーンともレコーディングをしようと思ってる。プロデュースとラップっぽいボーカルを入れてね。それとDJをたくさん。楽しいことがたくさんできればいいなと思うよ。
--- 今マンチェスターに住んでいるけど、マンチェスターは君にとってホームタウン以上のものなのかな?マンチェスターのいい面を教えて。
B: マンチェスターでつるんでるのは楽しいよ。残念なことに、俺はロンドンに住んでもモチベーションがあがらないんだ。それに、マンチェスターでは、物価もロンドンの半分くらいだし、ここの連中が大好きだし、だから心地いいんだよ。ロンドンに行くのは好きだけど、ロンドンでは俺は「ハッピーマンデーズのベズ」になるわけ。マンチェスターでは、ただの「ベズ」で居られるんだよね。そのままの俺でいられるんだ、分かる?だから俺はここに住んでいるんだ。
--- じゃあ、君が一緒に育ってきた仲間について話して。仲のいい友達について。
B: 一番有名なのは、ファットネックっていうキッズ。日本で聞いたことがあるかどうかは分からないけど。こいつは、ミュンヘンの試合でマンチェスターユナイテッドの最終ラインナップに残ったんだ。それから、テニスではウィンブルドンのセンターコートまで行ったな。マンチェスターはそんな奴がいっぱいいるんだ。そういう風にキャラの立つやつがね。ここに住んで、そいつらを見れば、何が起こってるのか実際に信じることもできるだろうよ。
--- オーケー。80年代後半のマンチェスターについて話を聞きたいんだけど。
B: ああ、80年代には俺はムショにいたからな。その後海外へ行って、80年代後半になった、と。
--- 当時のマンチェスターはどんな感じだった?
B: いい時代だったよ。でも、深くそのシーンに入り込んでいると、それがどうなのかとかは考えなくなる。でも、あの時代にあの場所で育ったっていうのは素晴らしいことだったよ。俺たちは子供のころ、60年代の音楽やドラッグのカルチャーをうらやましく思って、そういったものが欲しいと思っていた。で、ラッキーにも俺たちは自分たちで60年代の再生をすることができて、そのシーンに関わることができたんだ。60年代よりもいいスタイルでね。いや、60年代よりも良かったかどうかは分からないけど、少なくとも同じくらいよかったな。
--- 僕がマンチェスターに住んでたときは、すごく若かったから他との違いなんて分からなかった。それが僕にとってのマンチェスターで、生活そのものだった。今振り返るとすごくいい時代だったし、60年代後半も同じようにいい時代だったんだと思うよ。
B: ああ、このシーンが他のシーンと比べて劣っていたなんて思わない。世界的にトップクラスのバンドを排出したし、今日までそれは続いているんだからな。
--- ファクトリー・レコードについては?映画(「24 hours party people」)にも出てきたけど。
B: あの映画は見てないんだ。死ぬまで見ないだろうな。死の床で見るかもしれないけど。見たいと思わないんだよ、だって俺たち一銭もあの映画から金を払ってもらってないし、なんか利用されてる気がするんだよ。だから見ないことにしてる。
--- ファクトリーレコード自体についてはどう?
B: ファクトリーレコードは素晴らしいレーベルだよ。歴史の一部だし。それと。。
--- ファクトリーについて何か話ってある?
B: ああ、あるけど、思い出せないな。
--- ああ、例えば、君がNYへ行って彼らをプロモーションから外したとか。
B: ああ、そういったことを昔はよくやってたよな。
--- トニー・ウィルソンについては?
B: トニー・ウィルソンはすごい奴だったし、今でもそうだよ。トニーがいなかったら、当時のマンチェスターシーンは存在しなかっただろうし、すべての仕掛人だったんだ。
--- ハシエンダについては?
B: あれはヤバいクラブだったな。でかい冷蔵庫に入って行くようなもんだった。でも、また同じことだけど、ハシエンダとニューオーダーとファクトリーがなかったら、マンチェスターのシーンはああいう風にはなっていなかったはずだ。あれはシーンの一部なんだ。
--- ハシエンダが閉まったのはマンチェスターのシーンにとって大きな意味があったと思う?
B: ああ、ハシエンダが閉まってから、ヨーロッパっぽいタイプのカフェやバーやクラブばかりになった。
--- ハシエンダの跡地がアパートに変わったことについては?
B: まあ、何かを建てなけりゃならなかったんだから、アパートでもしょうがないんじゃない?
--- ニューオーダーについてもう少し聞かせて?
B: ああ、俺はニューオーダーの大ファンだった。俺の人生で一番興奮したのはバーナード・サムナーに会ったときで、汚いズボンをはいてたっけな。俺は友達3人と一緒だったから、そいつらは俺がバーナードと知り合いだって信じたよ。
--- 君は家に友達を呼んで、バーナードが来るって言ってたの?
B: ああ、彼が俺を迎えに来るからって。
--- どう思った?何年か前にバーナードはインタビューで君が彼のヒーローだって答えてたよ。
B: いい奴だな(笑)。バーナードこそ俺のヒーローだよ。あいつほどいい奴はいない。素晴らしいハートの持ち主なんだ。
--- ストーン・ローゼズとイアン・ブラウンについては?
B: イアン・ブラウンはもう一人のマンチェスターの紳士だよ。バーナードみたいに、彼もマンチェスターのヒーローで、音楽の歴史を刻んだ男だ。
--- マンチェスターの未来はどうなっていると思う?またあのときみたいなシーンは再来すると思う?
B: 若い奴ら次第だろうな。いつでも若い連中は年寄りに取って代わろうと待っている。いいバンドはたくさん出てきているさ。
--- 日本のファンに一言。
B: ああ、アリガト!
--- サンクス、ベズ。
(interview by Gary Aspden and RUSH! PRODUCTION)

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