Hieroglyphics TOUR "LIVE & DIRECT 2005"
2005.9.10 @California州Modesto Carver Concert Hall |
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9月10日、その日は特別な日だった。California州Oaklandの町、ModestoのCarver Concert Hallには、Hieroglyphicsの巨大なツアーバスがドカッと横付けされる。 |
真夏のアメリカを7週間にも渡り走り続けた、TOUR "LIVE & DIRECT 2005"。長い旅の終わりが、その夜だった。日が落ちるのを待つかのように、ホールから響いてくる重いビート。Modestoのローカル・ラッパーや ダンサーがステージを暖めた後、ステージにはシアトルのヒップホップ・シーンで人気が高まるBoom Bap Projectが……。 |
ステージ前の鉄柵に身体を預けるように、押し寄せるオーディエンスの波。そして無人のステージにO.C.の声が響く。歓声に包まれるホール。真っ赤なライトに浮かび上がる、真っ赤なシャツを着たO.C.。繰り出されるリリックは、マシンガンのようではないけれど、一発一発がとてつもなく重厚でタフだ。 |
Hieroglyphicsからリリースされたアルバム『Smoke And Mirrors』からの曲。繰り返されるシンプルなトラックに、O.C.の卓越したスキルが、ヘビーな意味合いをもたらしていく。そしてトリを飾ったのがHieroglyphics。Souls of Mischief、Pep Love、DJ Toure、そしてDomino。 |
そうそうたるメンツが揃い、緊張と開放が矢継ぎ早にやって来るようなステージが始まった。イントロの後、いきなり Souls of Mischiefのクラシック『That's When Ya Lost』。Opioが、PepLoveが、A-プラスが、次々と強烈な言葉を浴びせかけてくる。 |
そして大きな波のように揺れるオーディエンス。圧倒的なパワフルさで、ステージをメイクしていくHieroglyphics。男臭いツアーのファイナル。全てを終えきっただだっ広いホールには、カタルシスが漂っていた。 |
text/photo by Masahiro Sugimoto |